Beijing
Micro Salon
2025/1/11–2/22
詳細は英語ページをご確認ください。
Beijing
2025/1/11–2/22
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菅木志雄は1944年岩手県盛岡市生まれ。1968年多摩美術大学絵画科卒業。1970年前後、美術運動「もの派」の中心的アーティストとして活躍し、国内外の数多くの展覧会に参加してきました。菅は石や木、紙、布、金属など日常にありふれたものを組み合わせて制作を行っています。空間を大胆に使ったスケールの大きい作品群は、素材間、さらには素材を取り巻く空間との関係を構築することで、物質性をあらわにするものです。主な個展に「揺らぐ体空 菅木志雄インスタレーション」(岩手県立美術館、05年)、「菅木志雄- スタンス」(横浜美術館、99年)、「菅木志雄展」(広島市現代美術館か、伊丹市立美術館、神奈川県民ホールギャラリー、千葉市美術館、97年)など。
Learn More近藤高弘は1958年京都生まれ。人間国宝(染付)の祖父・近藤悠三と父・近藤濶のもとで育ち、卓球で日本代表選手になった異色の経歴を持ちます。25歳から陶芸の道を志し、1994年には京都市芸術新人賞を受賞、2002年には文化庁派遣芸術家在外研修員として、エジンバラ・カレッジ・オブ・アート・マスターコース(イギリス)を修了しました。
初めは伝統的な染付作品を制作した近藤でしたが、その後、金属や鋳造ガラスなど新しいメディウムを取り入れ、独自の造形表現を確立しました。1993年に、陶にプラチナ、金、銀、ガラスの混合物を粒状に結晶化させるオリジナル技法「銀滴彩」(特許取得)を生み出します。磁器に繊細な煌めきをもたらし、表面の雫にさまざまな表情を与える同技法は、土を媒介として、火の中から水を生むことをコンセプトとしています。
近藤の主な個展に「-手の思想-」(何必館・京都現代美術館、2017年)、「生水ーうつろいゆくウツワー」(瀬戸内市立美術館、2016年)、「セルフ ポートレート」(伊丹市立工芸センター、2010年)、「変容の刻 ーMetamorphoseー」(京都芸術センター、成羽美術館、パラミタミュージアム、2007年)、「Takahiro Kondo: New Blue & White」(スコットランド国立美術館、1995年)など。また作品の主な収蔵先に、メトロポリタン美術館(ニューヨーク)、ブルックリン美術館(ニューヨーク)、ボストン美術館、サンパウロ美術館(ブラジル)、スコットランド国立博物館(エディンバラ)、国立ギメ東洋美術館(パリ)などがあります。
林武史は1956年岐阜県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科を修了後、1998-99年に文部省在外研究員としてパリに滞在し、現在は東京藝術大学で教授を務めています。2012年には「第六回円空大賞展 大地と共鳴 -- 創造の原風景」で円空賞を受賞しています。林の彫刻の特徴は、複数の石を配置して抽象的な空間を創造することにあります。さまざまな形状の石を複数用いることで、石と石、さらには石と空間の関係性を追求するアーティストです。
Learn Moreシャプール・プーヤンは1979年イラン生まれ。テヘラン芸術大学で絵画科の修士号を持つシャプール・プーヤンは、米ブルックリンのプラット・インスティテュートの総合的実践と新形式で二つ目の修士号を取得しました。それ以前は、イラン哲学研究所(Iran Institute of Philosophy)でネオプラトン哲学を学び、テヘランのエルエミ・スクールで数学と物理学の学位を取得しています。2007年から2009年にかけて、テヘランの科学文化大学で美術史とペルシャ建築の教鞭をとり、またニューヨーク大学、プラット・インスティテュート、サラ・ローレンス・カレッジ、モントクレア州立大学など、アメリカの芸術学校で多くの講義やワークショップを行っています。
シャプールの作品は、当然、自身の故郷であるイランを参照していますが、その一方で、グローバルでコンセプチャルな視点が明確です。一つの作品の中には、しばしば、世界のさまざまな地域の素材が一緒に取り込まれ、文化が権力を支えるためのに果たす役割が探求されます。彼の初期の作品は、建築物から軍事物資、装甲に至るまで、ドーム形状の特性と用途の探求という点において結び付けられます。近作のパフォーマンス、彫刻、インスタレーションでは、神学、プロパガンダ、戦争、考古学、戦時中の救助活動など様々な題材を用い、フランスからベトナム、バグダッドからニューヨークまでを横断するものです。
杉山功は1977年に東京造形大学彫刻科を卒業後、同大学研究室へ進学。1983年、卒業と同時にイタリアへと渡り、カラーラ美術アカデミーに入学します。卒業後はイタリアに留まり、ミラノ、カラーラを拠点に制作活動を行ってきました。これまで主にヨーロッパで個展を開催し、世界各地のグループ展やアートフェアで作品を発表しています。
杉山の彫刻は大理石と木から成ります。未加工の大理石を自然に見立て、そこに家のフォルムを配置することで、文明の存在をほのめかすのです。ゆっくりと風化していく石と、早々と朽ちて消える木の対比によって、自然の時間と文明の時間の異なるリズムが喚起されます。このような光景を俯瞰する作家あるいは我々の視点は、世界の全体を捉えようとする宗教的なビジョンとも言えるのです。
松浦浩之は 1964 年東京生まれ。2005 年に東京画廊で開催された個展『Super Acrylic Skin』で デザイナーからアーティストへと転身し、以降、絵画、立体、版画など作品の形式を広げな がら、国内外で作家活動を行っています。2017年、オランダの Volkenkund Museum(ライデン)と Tropen Museum(アムステルダム)で開催された展覧会『Cool Japan: World Fascination in Focus』では、高さ 4 メートルの大作<Uki-uki>(2012)を出品し、展覧会のメイン PR イメージとして使用されました。同展はその後ベルギーの Museum aan de Stroom(アントワープ)に巡回し、好評を納めました。
Learn More入江は1983年岡山県生まれ。2009年に広島市立大学大学院芸術学研究科博士前期課程を修了し、現在広島を拠点に活動しています。2009年に岡本太郎現代芸術賞に入選、2012年には第6回shiseido egg賞を受賞しました。入江は二次元のイメージを消しゴムで消し、その消しゴムカスを用いて立体を作り上げるアーティストです。掛け軸の中から消えた観音像が現実の空間に立体として立ち上げられ、また別の作品では、紙幣の肖像画が胸像となって紙幣の上に配置されます。イメージとして流通し、流通することによって日常的な存在となっている図像を、自らの手で一旦消し去り、それを現実の空間に塑像として作り上げる入江の作品は、表象との関わりを巡る現代的な問題をユーモラスに提起しています。
Learn More1981年生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。自ら撮影した写真や既存のイメージをソースとして絵画化し、情報の受容装置としての視覚を問題化した作品を発表している。近年は観葉植物をモチーフとした油彩とUVプリントによる、天地反転したダブルイメージの絵画を制作し、都市空間と不可分な人間の記号的認識を変容させる試みを行なっている。アーティスト活動とともに「わたしの穴 美術の穴|地底人とミラーレス・ミラー」などキュレーション活動も展開している。
Learn More1970年長野生まれ。東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻卒業。卒業後は版画を中心に制作活動を続けていましたが、思考のより直接的な表現を求めて絵画へ移行します。2003年にオペラシティアートギャラリーでの個展開催を皮切りに、2004年にVOCA展入賞、2006年に香港とソウルで個展が開催されるなど、活動の幅を大きく広げました。平坦で現実味のないフラットな背景に、会社員や家族などの群衆を俯瞰構図で描く西澤の作品は、現代社会に対する不安感とユーモアが入り交じります。
Learn MoreSHIMURAbrosはユカ(1976年生まれ。多摩美術大学卒後、英国セントラル・セント・マーチンズ大学院にて修士号を取得)とケンタロウ(1979年生まれ。東京工芸大学 映像学科卒)による姉弟ユニットです。平成21年度文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞受賞。その後カンヌ及びベルリン国際映画祭での上映をはじめ、日本国内外の美術館で作品の展示を行い、近年では恵比寿映像祭への出品や、NTU CCA Singaporeのレジデンスプログラム参加など、活動の場をさらに広げています。2017年にはArtReview Asia誌のA Future Greatsに選ばれました。平成26年度ポーラ美術振興財団在外研究助成を得て拠点をベルリンに移し、現在はオラファー・エリアソンのスタジオに研究員として在籍し活動しています。最近では、愛知芸術文化センター・愛知県美術館オリジナル映像作品の第30作の制作作家に選出され、第二次大戦中に「命のビザ」を発給した杉原千畝を起点に、現在も続く難民問題について考察した映像作品『Butterfly upon a wheel』(2022年)を制作しました。
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