Tokyo
Empty the Mind: The Art of Park Seo-Bo
2016/3/30–5/14
東京画廊+BTAPでは、3月30日より朴栖甫個展「Empty the Mind: The Art of Park Seo-Bo」を開催いたしま す。
朴栖甫(Park Seo-Bo)は1931年に韓国の慶尚北道、醴泉に生まれ、1954年に弘益大学美術学部絵画科を卒業 後、1961年のパリ滞在を経て、モノクロームの線画や韓紙の質感を活かした作風を発展させました。韓国単色 画(Dansaekhwa)を代表する作家です。
東京画廊が1975年に開催し、朴も出展作家の一人として参加した『5つのヒンセク<白>:韓国五人の作家』 展は、単色画の源流としてしばしば言及されます。その後も弊廊では朴の個展を1978年から2000年まで、計 5回開催して参りました。第6回目となる本展では近作を展示するほか、第1回からの個展を振り返り、多くの 図版と美術評論家・峯村敏明の評論文を掲載したカタログを出版いたします。
本展では朴の<エクリチュール(描法)>シリーズの新作を展示いたします。フランス語で「書く」ことを意 味するこの作品群を、朴は1967年から継続して制作してきました。鉛筆を用いた線画は1980年代に新たな展 開を遂げ、メディウムや描法を様々に変化させます。今回展示する作品で、アーティストは韓紙を重層的に 用い、指や器具で表面に縦線を入れて幾何学的な起伏を作ります。こうして生まれる形態や色彩の限定性は ミニマルアートを思わせるものですが、「描く」ことを通じて反復的行為を写し取ってゆくその作品は、西洋 のコンセプチュアル・アートとは異なる経路を通じて、ある精神性へと至る試みと言えるでしょう。
アーティストの来日に合わせ、4月5日(火)18時よりオープニング・レセプションを開催いたします。是非と も広報にご協力賜りますよう宜しくお願い申し上げます。