Tokyo
松浦浩之 Super Acrylic Skin: Sweet Addiction
2010/9/1–9/25
この度、東京画廊 + BTAP(東京)では、9月1日(水)より松浦浩之個展「Super Acrylic Skin - Sweet Addiction」を開催いたします。
松浦浩之は1964年東京生まれ。1984年から有限会社タクスフォークスに勤務し、グラフィックデザインの業務に携わります。1999年より、「日本のキャラクター文化」をテーマに作品を制作。2005年に東京画廊で開催された個展『Super Acrylic Skin』でアーティストへと転身し、以降、絵画、立体、版画など作品の形式を広げながら、国内外で作家活動を行っています。近年では、2008年と2009年に台湾の誠品画廊、2009年に北京のBTAPで個展を開催するなど、年々国際的な注目を集めているアーティストです。
松浦の作品には、多彩なキャラクターが次々と登場し、それらは画面一杯にクローズアップした大胆な構図で捉えられます。それらのキャラクターは、含みのある表情で画面上に存在し、時には媚びるように、時には挑みかかるように、また時には冷淡に私たちを見ているのです。大量の複製イメージが生産される現代社会において、キャラクターは市場を通って日常生活に氾濫しています。キャラクターを創り出すことを仕事としてきた松浦にとって、日々消費され忘れ去られていく彼・彼女たちは、空想でありながらも極めて身近な存在であったと言います。アクリルの肌「Super Acrylic Skin」を持つ松浦作品のキャラクターたちは、外からは見ることのできない内面を有して画面内に立ち現われ、空虚な擬人像を脱して、その存在を主張するのです。
本展では今年に入ってから制作されたペインティングに加え、昨年から企画・制作を続けてきた立体大作も、初めて発表する予定です。松浦浩之の新たな創作を是非この機会にご高覧下さい。
テキスト:ジャクリーヌ・ベルント「クールなキャラクターたち:松浦浩之によるマンガ的宇宙」