Tokyo
徐氷
1997/9/8–9/27
掲載評論:千葉成夫「偽から擬へ――徐冰の『漢アルファベット』」、千葉成夫「徐冰の作品」
Tokyo
1997/9/8–9/27
掲載評論:千葉成夫「偽から擬へ――徐冰の『漢アルファベット』」、千葉成夫「徐冰の作品」
徐冰は、中国において実在しない偽漢字を約4000文字創作し、それらを木片に刻みあたかも本物の印刷物のように見せかける作品で知られています。展覧会ではその方式で作成された本や巻物を使用してインスタレーションを行ってきました。1991年にニューヨークに渡ってからは、アメリカ人にも読めるアルファベットを使用した偽文字を創作し発表し、高い評価を得ています。
徐冰は共働きの両親のもとに育ったため、図書館に勤める母の影響で、字が読めないうちから文字を毎日見て過ごした、と言います。その後、天安門事件を境に旧漢字から新漢字に変更されたり、またNYに渡ってから英語を話すようになったりする過程で、言葉やコミュニケーションに強く関心を持つようになりました。それらの経験は、作品制作に強く影響しているそうです。