Tokyo
金昌永 From where to where
2008/7/16–8/16
オープニングレセプション:
7月16日(水)18:00-20:00
オープニングイベント:7月16日(水)19:00-
キム・オル氏による伽椰琴(カヤグム)の演奏会
東京画廊 + BTAPでは、金昌永氏の初めての個展を開催いたします。『From where to where』と題された今回の展覧会では無常観をテーマにした新作を展示いたします。今回の展覧会は同じ銀座に位置する東京画廊 + BTAP、サンモトヤマの二つのスペースにて同時開催となっております。7月16日のオープニングレセプションでは、東京画廊 + BTAPにて19:00よりキム・オル氏による韓国の伝統楽器、伽椰琴(カヤグム)の演奏会を行います。
金昌永は1957年韓国大邱市生まれ、82年来日。東京芸術専門学校にて斉藤義重氏に出会い、砂を用いた作品の制作を始める。89年に卒業後、ギャラリーBHAKを始め数々の展覧会を開催。キャンバスの上に韓国の黄土を糊付けし、そこに油彩で絵を描く手法の作品を発表し続けています。
砂の上に描かれた砂の風景、そしてそこに残された無数の靴跡。本物の砂を用いることで、作品の前に立つ私たちはリアルな砂の空間にワープし錯覚に陥る。しばらく作品を見ていると、絵画を描く行為はここに描かれた靴跡のように、世界に何かしらの跡を残すことかと思いさせられる。そして、砂の靴跡が風に吹かれて消えるように、人の行為も時の流れに消えてしまう。作品のタイトル"From where to where"はそんな無常観を表しているのではないでしょうか。実と虚の混在する幻想的な世界をこの機会にぜひご高覧下さい。
「わたしの作品」
砂浜の上で足踏みをしたあとの写真―
といった印象をお持ちになるかもしれませんが、
これは油絵です。
目で見て、手で触って、
体で鑑賞していただければお分かりのはずです。
波はやがて足跡を消し去ります。
人間の姿はありませんが、
足跡はたしかに人間の行為の結果として存在するのであり、私は人間を描いているのです。
「自然と人間の共存する世界」を感じ取っていただければ幸いです。
金昌永