Tokyo

福田尚代 ・ 木村幸恵 αMプロジェクト2007 ON THE TRAIL vol.3 福田尚代 ・ 木村幸恵 東京円舞曲

2007/11/5–11/17

武蔵野美術大学主催αMプロジェクト2007 ON THE TRAIL Tokyo Walz -東京円舞曲-福田尚代X木村幸恵
2007/11/5(mon) - 11/17(sat)

ギャラリー・トーク・パフォーマンス:11月10日(土)18:00-19:00
レセプション:11月10日(土)19:00-20:00
クロージング・パフォーマンス:11月16日(金)

休廊日:日
展覧会詳細、お問い合わせはhttp://www.musabi.ac.jp/ampj/までお願いします

[展覧会内容]
「Tokyo WALTZ/東京円舞曲」と題するこの展覧会には、ことばを個性的に表現の要素とする2人のアーティストがキャスティングされている。独自な回文によってゆたかな言霊(ことだま)の世界を招来する福田尚代、岸田劉生の麗子像に扮して、「シリトリ」の発語パフォーマンスに近代という制度を問う木村幸恵―。
「Tokyo WALTZ」というタイトルは、いつも足早に移り変わっていくように見えながら、輪転し循環している歴史や文明の来し方とゆくえを大きな射程にとらえる2人の表現の波長から想像された。
ワルツといえば、スローテンポで時代おくれの舞曲がイメージされもするが、それが生まれたウィーンの、19世紀末から20世紀はじめフロイトやクリムトと同時代に活躍した作家シュニッツラー(キューブリックの遺作「アイズ・ワイド・シャット」の原作者)は、相反するものが惹きつけ合いながら円環する小説の新スタイルによって、時代の不穏を描き出した。それから100年後、東アジアのはずれの島国のメガロポリスで、口唱と記述、身体パフォーマンスをまじえて詠(うた)い舞われる彼女たちの「ワルツ」には、どんな時代の不安と翳が寄り添い、また〈死の舞踏(ダンス・マーカブル)〉をこえていく生の根源からの「うた」が響いているのだろうか・・?
(αMプロジェクト2007キュレーター 鷹見明彦) 

[作家紹介]
福田尚代(ふくだ・なおよ)
1967年埼玉県生まれ。1992年東京芸術大学大学院美術研究科油画専攻を修了。表参道画廊、ギャラリー覚、レントゲンヴェルゲなどで個展、グループ展。2003年「Mindscape展」(佐倉市立美術館)、「TAMA VIVANT 2003」 (多摩美術大学)に出品。著書に「無言寺の僧」1994、「言追い牡蠣」1996、「小さくなってのこっている」2002、「瀕死の神秘」2004(いずれも回文集)。

木村幸恵(きむら・さちえ)
1975年北海道生まれ。2001年武蔵野美術大学大学院造形研究科油絵コースを修了。在学中ニューヨーク・クィーンズ美術館インターシップに参加。「アートスカラシップ2001」入選(南條史生部門)、2004年都内に「きむらっち日本近現代美術研究所/KIMCo.JAPAN」を設立。同研究所を中心に個展を開催する。「コッカ、カイガ」、「台所のマジェスティ」2004、「研究展、ゆうれい」、「逃走インスティチューション闘争」(GFAL、武蔵野美術大学)2005など。