Tokyo

吉田暁子  満散(みち)るちから

2007/1/24–2/17

吉田 暁子 「満散(みち)る ちから」展
2007/1/24(wed) - 2/17(sat)

オープニング:2007年1月24日(水) 18:00 - 20:00
18:00-:オープニングセレモニー 立花所望 奥平清凰
19:00-:オープニングパーティー 協賛:コエドブルワリー

この度、東京画廊は2007年初となる展覧会として、吉田暁子による個展「満散(みち)る ちから」展を開催いたします。

絵画的な手法にとどまらず、一見するとインスタレーションやパフォーマンスの形態にもみえる表現の広がりをもち、多角的なアプローチで「日本の絵」の根幹について取り組んできた吉田暁子が今回挑むのは日本の古い屏風です。ACC、インドトリエンナーレ、NYへの文化庁派遣、中国・北京での展示と海外での活動を経て、日本では3年ぶりの個展となります。

吉田暁子は、「西洋美術の文脈ではかかせない遠近法や中心点といった方法論とは違う独自の美学、カテゴリーを形成したアジアがある」というテーマをもち、10年以上の歳月をかけて東アジア絵画の構造を探求し続けてきました。前回の日本での個展では、「日本絵画;様式の愉悦」と題し、桐と日本画材で制作されたインスタレーション的な作品を発表、また、漆や紗、和紙、岩料といった古典的な素材を使いこなすだけでなく、4トンの砂を使ったインスタレーション、鏡や集光塩ビ素材などの新しい素材でもその透明な世界感を表現する東京画廊若手屈指の硬派の作家です。

その受容美学的な探求の姿勢の集大成、あるいは原点ともいえる屏風に新しい概念をぶつけた新作が展示される「満散(みち)る ちから」展を是非ご高覧ください。

よしだぎょうこ

1970年名古屋生まれ。1996年多摩美術大学大学院絵画研究科日本画専攻修了。よしだぎょうこは「日本の絵画」の探求を一貫したテーマとして制作を続けています。中心点を持たず、各部分が独立しつつ空間総体を現出させるという日本独自の構成法は、琳派・狩野派にその優れた例を認めることができます。よしだの作品は、西洋の強い影響下に発展した日本の現代美術を問い直し、その独自の可能性を探るものです。よしだは絵画やインスタレーションなどさまざまな形式を用いて、日本美術の過去と現在が交錯する視覚的イリュージョンを生み出します。漆や紗、和紙、顔料などの古典的な素材だけではなく、鏡や集光塩ビ素材などを使用し、視点から視点への移行によって構成されていく空間を立ち上げるのです。

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