関根美夫は和歌山県生まれ。自由美術協会を通じて吉原治良(1905-1972) と出会い、1954年に具体美術協会の結成に加わります。1955年に第七回読売アンデパンダン展に出品、1958年にはミシェル・タピエ(Michel Tapié, 1909-1987) が作品選定を行った「新しい絵画世界展/アンフォルメルと具体」(大阪で開幕ののち東京、京都、広島、長崎に巡回)に参加しています。1959年に具体美術協会の脱退とともに、東京に移り住んだ関根は、第15回読売アンデパンダン展(1963年)で初めて「そろばん」の絵画作品を発表し、以来生涯にわたって「そろばん」「門」「貨車」「富士山」のシリーズを軸に制作を展開しました。その他の主な展覧会に「現代美術の動向-絵画と彫塑-」展(1964年、京都国立近代美術館)、「第二回長岡現代美術鑑賞」展(1965年、新潟県長岡市)、「1960年代:現代美術の転換期」(1981年、東京国立近代美術館、その後京都国立近代美術館に巡回)などがあります。また、1952年に毎日芸術賞を受賞しています。

「そろばん」は関根の代表的シリーズで、さまざまな構図や色彩を展開しながら、晩年に至るまで多数の作品が生み出されました。そろばんの珠は、第一にその可動性によって、第二に数を示すというその記号性によって、幾何学的構成の興味深いモチーフとなります。実際、珠の配置で制作年月を読み取らせるなど、関根の作品がもつ数的な謎解きは、絵画を抽象性へと大きく傾けるものです。その一方で、そろばんというオブジェの抽象性を具体に即して画面に示すことは、伝統的なイリュージョンの作用によらないリアリズムの達成として理解することも可能です。

WORKS

Title
グタイ
Year
1954
Size
53 x 45 cm
Material
Oil on canvas
Title
影武者
Year
1958
Size
45.5 x 37.9 cm
Material
Oil on canvas
Title
不明
Year
1958
Size
45.5 x 37.9 cm
Material
Oil on canvas
Title
No.24
Year
1964
Size
162.1 x 130.3 cm
Material
Oil on canvas
Title
No.430
Year
1977
Size
33.7 x 45.7 cm
Material
Oil on canvas
Title
No.399
Year
1975
Size
130 x 194 cm
Material
Acrylic on canvas
Title
No.389
Year
1975
Size
130 x 194 cm
Material
Acrylic on canvas
Title
不明
Year
1964
Size
130 x 324 cm
Material
Acrylic, aluminum foil, silver foil on canvas
Title
No.383
Year
1975
Size
132.2 x 164.5 cm
Material
Acrylic on canvas
Title
No.388
Year
1975
Size
132 x 165.5 cm
Material
Acrylic on canvas
Title
No.393
Year
1975
Size
132 x 164 cm
Material
Acrylic on canvas
Title
測定絵画ソロバン
Year
1965
Size
163 x 131 cm
Material
Oil on canvas

EXHIBITIONS

Tokyo

関根美夫

2022/2/5–3/19

Tokyo

関根美夫  追悼 関根美夫

1990/2/13–2/23

白

Tokyo

小品展

1981/12/1–12/19

Tokyo

東京画廊展

1977/1/17–2/19

Tokyo

関根美夫

1975/11/10–11/29

Tokyo

東京画廊展1971

1971/4/28–5/11

Tokyo

ヒューマン・ドキュメンツ'70-1

1970/1/31–2/14

Tokyo

不思議の国のアート

1967/12/11–12/26

Tokyo

関根美夫

1965/4/12–5/1

NEWS

Art Basel Hong Kong

会期:2024年3月26日 (火)- 3月30日(土)
会場:Convention & Exhibition Centre、香港
ブース:3E01
アーティスト:斎藤義重、桂ゆき、石元泰博、関根美夫、白髪一雄、篠原有司男、李禹煥、菅木志雄、成田克彦、朴栖甫、李康昭、金根泰、李鎮雨

Art Fair Tokyo 2024

会期:2024年3月8日(金) – 3月10日(日)
会場:東京国際フォーラム ホールE/ロビーギャラリー
ブース:S010
アーティスト:関根美夫、李康昭、松浦博之、瀧本光國、Ayako Someya、シャプール・プーヤン

Curation Fair Tokyo

展覧会:2024年2月22日(木) - 3月3日(日)
アートフェア:2024年3月9日(土)― 3月11日(月)
会場:kudan house
ブース:3-1
アーティスト:小清水漸、成田克彦、菅木志雄、近藤高弘、関根美夫、李鎮雨、シャプール・プーヤン
*展覧会はシャプールのみ

Art Basel

Art Basel

会期:
2024年 6月13日 (木) − 6月16日 (日)
会場:Messe Basel、スイス

ブース:
E07
アーティスト:榎倉康二、桂ゆき、堀内正和、石元泰博、村上善男、関根美夫、菅木志雄、吉原治良、朴栖甫、李東熀 、李康昭、李鎮雨

Art Basel Hong Kong

会期:2023年3月21日 (火)- 3月25日(土)
会場:Convention & Exhibition Centre、香港
ブース:3E01
アーティスト:斎藤義重、関根美夫、阿部展也、宮脇愛子、岡本信治郎、菅木志雄、近藤高弘、朴栖甫、崔明永、李鎮雨

関根美夫、榎倉康二、菅木志雄、小清水漸、李鎮雨

龍美術館10周年特別展
会期:2022年11月13日(日)- 2023年2月5日(木)
会場:龍美術館(西岸館)
中国上海徐匯區龍騰大道3398號

Art Basel

Art Basel | Basel

会期:2022年 6月16日 (木) – 6月19日 (日) 

会場:Messe Basel、スイス

ブース:
D01
アーティスト:榎倉康二、宮脇愛子、斎藤義重、関根美夫、菅木志雄、豊福知徳、朴栖甫、徐冰

Art Basel | Hong Kong

会期:2022年5月28日(土)– 5月29日(日)
会場:Convention & Exhibition Centre、香港
ブース:1B35
アーティスト:小清水漸、関根美夫、菅木志雄、宇野雪村、シムラブロス、朴栖甫、李鎮雨

関根美夫

関根美夫に関する記事がOcula Magazineに掲載されています。以下のタイトルをクリックしてアクセス頂けます。

Ocula Insight
Yoshio Sekine’s Soroban Modernism
by Stephanie Bailey

Art Basel

Art Basel | Basel

会期:2021年9月24日 (金)– 9月26日(日)
会場:Messe Basel、スイス
ブース:E01
アーティスト:関根美夫、嶋本昭三、白髪一雄、菅木志雄、高松次郎、朴栖甫

Art Basel Hong Kong

会期:2021年5月19日 (水)- 5月23日(日)
会場:Convention & Exhibition Centre、香港
アーティスト:朴栖甫、関根美夫、菅木志雄、高松次郎、田中敦子

関根美夫

『関根美夫』
会期:2020年 12月 26日(日)- 2021年2月 3日(水)
会場:Gene Gallery, 4F, Huayangnian, Luwan 68, Luban Rd.,Huangpu District

SELECTED PRESS

2022/2/10

Ocula Insight

Yoshio Sekine’s Soroban Modernism
by Stephanie Bailey